15 Aug 2016
【泡盛の酒種について】
世界中で飲まれている酒は作り方によって醸造酒、蒸留酒、混成酒の三つに大きく分けれれています。
【焼酎の種類と泡盛の位置について】
本格焼酎の中でも泡盛は黒麹菌というカビをはやした米麹を100%原料として作られて蒸留酒です。米焼酎の大きな違いは、泡盛が黒麹菌を用いるのに対し、米焼酎は白麹菌を用いることです。
【泡盛の製造工程】
世界中で飲まれている酒は作り方によって醸造酒、蒸留酒、混成酒の三つに大きく分けれれています。
【黒麹菌について】
泡盛の特徴は何と言っても黒麹菌を使用していることです。黒麹菌は黒褐色の胞子をつけた菌のことで、沖縄以外には、中国や東南アジアにも分布していると言われています。
沖縄の人は古来より温暖な風土に適する黒麹菌の育成に成功し、世界に類のない独自のカビ酒造文化を確立しました。
Q.泡盛ってなぁに?
原料米を、沖縄独自の黒麹菌を用いて麹にし、その全量を一度に仕込んで発酵させ醪(もろみ)を作り、そのもろみを単式蒸留機で1回だけ蒸留したお酒です。
【泡盛の定義】
1、黒麹菌を用いる。
2、仕込みは1回だけの全麹仕込みである。
3、単式蒸留機で蒸留する。
泡盛の飲み方
沖縄の一般的な飲み方・水割りから、飲み応えを楽しむオンザロック、造り手の想いも伝わるストレートなど。
気軽に乾杯!食も会話も弾む水割り
沖縄では一般的な飲み方。
食事も楽しみながら味わいたいなら、俄然「水割り」がおすすめです。
沖縄料理はもちろんのこと、和食・洋食・中華とどの食事とも相性のよい泡盛。
水割りにした泡盛は12~15度のアルコール度数となり、食事の味も引き立たせてくれます。
造り手の想いも伝わるストレート
古酒を飲むなら一度は試したいストレート。
熟成を重ねた古酒ならではのまろやかさ、芳醇な旨さをダイレクトに感じます。
体の芯から温まるお湯割り
寒い日には、泡盛の「お湯割り」がおすすめです。
100%米が原料の泡盛は、のびがよくお湯割りには最適です。
水っぽくならず、最後まで豊かな風味が楽しめます。
泡盛の香気が湯気と共に香りたち、じんわり染み入る美味をご堪能下さい。
飲み応えを楽しむオンザロック
氷を入れたグラスに上から注ぐのがポイント
馥郁(ふくいく)とした泡盛ならではの香り、氷が少しずつ溶けることで移ろう味の妙を存分にご堪能頂けます。
Q.泡盛に賞味期限はありますか?
基本的に泡盛に賞味期限はございません。
泡盛は時間をかけて熟成しまろやかなクース(古酒)へと育っていきます。
ただし、できるだけ高温多湿、直射日光は避けて保存することをおすすめします。
Q.泡盛の保管について教えてください
できるだけ高温多湿、直射日光をさけて保存してください。
また甕で保管している場合は、1年に1度は漏れや以上がないかのチェックも重要です。
Q.泡盛と焼酎の違いを教えてください?
泡盛と焼酎との大きな違いとして、「原料」「麹菌」「仕込み」が挙げられます。
泡盛は米を原料に使用しますが、焼酎は米以外に、芋や麦、蕎麦などを原料とするほか、泡盛が黒麹菌を使うのに対し、焼酎は主に白麹菌、黄麹菌などを使用します。(最近では、黒麹菌を使った焼酎などもあります)
また、泡盛は原料を1回だけで仕込む「全麹仕込み」で造られますが、焼酎は2回にわけて仕込む「二次仕込み」で造られます。
Q.泡盛に合うつまみは何ですか?
泡盛独自の風味の特徴は地域の酒蔵で使用される「地域の水」によって大きく左右されます。
宮古島で作られた泡盛は、やはり宮古島で獲れた農水産物や加工品との相性は抜群です。豆腐ようとの相性も良いです!ご一緒に購入をご検討していただければ幸いです。
古酒の価値について~開封しても数年間保存が可能~
古酒と一般酒について
市場で販売されている泡盛には一般酒と古酒に分けることができます。
一般酒は新酒とも言われ、蒸留して3年未満の泡盛のことを言い、日常で手頃に飲める泡盛として流通しています。
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古酒の基準ついて
2015年8月以前は、3年以上貯蔵した泡盛の量が全体の51%以上で、一般酒とブレンドした泡盛を古酒として定義されていました。
2015年8月からは、3年以上貯蔵した泡盛の量が100%であることと変更になりました。
清酒との違い
一度開けた清酒を1年置いておけば、新鮮さが失われ味が変化します。泡盛の場合、開封しても数年間保存した方が美味しくなり、価値が上がります。甕やビンにいれて寝かせるほど香りも甘く芳醇になり、舌触りもまろやかになります。
同じ蒸留酒と性質が異なる
同じ蒸留酒であるウイスキーとも性質が異なり、洋酒は樽から出して瓶詰めすると古酒化は進まないと言われています。泡盛の場合、黒麹菌の成分が変化することで味が変化していきます。
黒麹菌を使った酒は世界で唯一泡盛だけ
黒麹菌は世界を見渡しても沖縄諸島、先島諸島だけに分布するといわれています。460年以上も前にタイから伝わった南蛮酒が琉球で黒麹菌と出合い、泡盛が誕生しました。
黒麹菌は酒の製造過程で大量にクエン酸を生産し、この酸が亜熱帯の多湿な沖縄で雑菌による腐敗を抑え、安全に酒を醸造することができます。琉球の知恵と発想が生んだ蒸留酒なんです。
<参考文献>
・沖縄の食材・料理(発行所:プロジェクト首里実行委員会/レイ・アンド・レイ)
・泡盛の文化誌(発行所:ボーダーインク)